旅の跡

アジア、一人旅、アラフォー

ラオス旅行記

2019年のゴールデンウィークを使って、ラオスを一人で旅してきました。

 

近場の東南アジアで金をかけずのんびり過ごすような旅を好んでいます。
その中でも行ったことのない国ということで、ラオスを選択しました。
ニューヨーク・タイムズの「世界で一番行きたい国」第1位に選ばれた国です。

それほど観光スポットがあるわけではないので、 白人がのんびりと長期滞在している印象がありました。

私が体験したラオス観光についてご紹介したいと思います。
これからラオス旅行を計画される方の参考になればと思います。

 

目次

 

1.ラオスの概略

ラオスは仏教の国、貧困国、国土の8割が山岳地帯。

海に面していませんが、メコン川という大河が人々の生活に深くかかわっています。

 

人々は穏やかで、静かな声で話す人が多かったです。

トィクトゥクやタクシーにもあまり声をかけられませんでした。

タイ、ベトナム、インドのようにモノを売り込んでくる人もなく、

一部の観光客を騙したり、ぼったくりをする人は皆無といってよいですね。

女子旅に良い、と言われる理由がわかりました。

 

ベトナムに行かれた方なら、比較しやすいかもしれません。

街並みはベトナムに似ているでしょうか。

両国は歴史的な関りもあったようですし、かつてはどちらもフランスの植民地でした。

カフェではフランスパンのメニューが多く、旅行者もフランス人が多かった印象です。

しかし、ハノイと比べれば、首都ビエンチャンでさえ半分の規模もなく、発展途上という印象でした。

 

人々の外見はタイ人っぽくも見えるので、同じルーツなのでしょう。

気質は日本人と似た部分を感じました。 

 

2.旅のルート、日数、費用について

以下が旅のルートと日程です。

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今回は首都ビエンチャンから入国し、そこで1泊、

次の日の夜に、寝台バスで山道を10時間北上し、世界遺産の古都ルアンパバーンへ。

そこを起点にさらに北へ、バスで3時間の町、ノーンキヤウを訪ね1泊、

そこから水路でしか到達できない町、ムアンゴーイへ船で行き1泊、

最後にルアンパバーンへ戻り、2泊でゆっくり観光して帰るという日程です。

日数としては、主要なところを回っても時間に余裕があり、

ゆっくり過ごせてちょうど良かったと思います。

 

以上の6泊7日の現地で使ったおおよその金額です。

 

 ゲストハウス(5泊)  4300円

 交通(バス、トゥクトゥク、ボート) 6400円

 観光・娯楽(入場料、マッサージ) 2800円

 食事  9500円

 買い物(土産・日用品) 2800円

 合計 25800円

 

一日あたり4000円程度になります。物価は安いですね。

 

3.ビエンチャン

ここからはラオスの観光地を紹介していきます。

ラオスの首都ビエンチャンベトナムと似た雰囲気の街でしたが、人は少なかったですね。

同じラオスルアンパバーンとも違い、日本人にしろ、白人にしろ、観光客をあまり見かけませんでした。

道路には車とバイクが絶えず走っていましたが、ベトナムやタイほどの混雑はありません。渋滞もないのではと思います。

市内の名所なら半日で回れます。レンタサイクルを利用するとよいでしょう。

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ビエンチャンのシンボル「タートルアン」に行きました。

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レストランもすいていました。他の東南アジア諸国と同様にオープンテラスです。

ラオス代表的な料理「ラープ」を食べました。

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 ラープはチキン、ポーク、魚をハーブでまぶした料理です。アジア料理らしく、独特の臭みがあります。

 

エアコンが効いたショッピングモールが一ヵ所ありました。「タラート・サオ」です。この時期、外は日本の真夏並みの暑さなので、避難場所になりました。

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観光の見どころは多くはなく、静かな町でしたが、夜になると賑やかになります。メコン川沿いに並ぶナイトマーケットはなかなか盛大でした。暑い
ので夜に活動的になるのかもしれません。

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川岸には、夜限定で野外レストランとなる一角があり、異国情緒を感じられる場所でした。暗い水面の上に揺れる岸辺の明かり、船の往来を眺めながら、ビールを飲み、新鮮な地元の料理を食べました。メコン川から吹いてくる夜風が心地良かったです。

 

現地の新鮮な食材が並んでいました。

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野外レストランでラープを食べました。

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ビエンチャン2日目は
郊外のブッダパークを訪れました。バスで片道1時間ほどです。

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少し変わった仏像が集まっていて、見応えがありました。

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.寝台バス

ビエンチャンからルアンパバーンまでの移動に寝台バスを利用しました。飛行機も使えますが、できるだけ陸路を使って現地の雰囲気を楽しみたいですね。
料金は2,660円、10時間以上かかりました。

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バスの中は通路の両側に2段ベッドが並び、1つのベッドを2人で使用します。
1人は窓際、もう1人は通路側になります。

 

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私は2段目の通路側だったので、山道で揺れた際に落ちないか心配でしたが、そこまで激しい揺れはありませんでした。

同じベッドはラオス人男性で英語を話す感じではなかったので、何も話しませんでした。

乗客の半分以上はラオス人で残りは白人、男女比は半々ぐらいでした。

途中休憩のときライトが付くので目が覚めてしまいました。アイマスクか目を隠すものが必要でした。

車内にはラオス語の音楽がずっと流れていました。イヤホンがあると良かったのですが、ラオス語なので眠りの妨げにはなりませんでした。

走り始めのころは暑苦しかったですが、明け方は涼しくなりました。

 

山道で山賊が出るという事前情報がありましたが、何事もありませんでした。
 

5.ノーンキヤウ

早朝、寝台バスがルアンパバーンに到着しました。

そこからミニバスに乗車し、ノーンキヤウまで3時間かかりました。
このバスは、道が悪いせいか、不意に突きあげるような揺れがあって疲れました。

エアコンはなく、窓を開けないと暑かったです。

乗客に日本人女性が一人いましたが、残りはラオス人でした。

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ノーンキヤウはラオス北部の小さな町です。
メコン川の支流ナムウー川沿いにあります。中国奥地を思わせるような風光明媚な山河の景色がありました。

 

橋の上から。

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ちょっと高台に上って。

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山の上から。

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観光客は少なく、白人をポツリと見かけるぐらいでした。

アウトドアのアクティビティに参加するか、ゲストハウスでゆっくり過ごす以外にやることはないようです。

ゲストハウスのそれぞれの部屋にテラスがあり、そこで食事をしたり、景色を眺めてくつろげます。

隣の部屋にポーランド人の老夫婦が泊まっていました。

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レストランで夕食中に停電しましたが、蝋燭を立ててくれました。

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レストランやカフェでは、注文してから食事が出来上がるまで時間がかかるので、ボトルのビールを飲みながら、川を眺めるか、ガイドブックや本を読んで待っていました。

 

ビールはビオ・ラオ(Beer Lao)という地元のブランドをよく飲んでいました。安いので気兼ねなく飲めます。大瓶(650mL)で200円程度です。日本のビールよりも味は薄めですが(アルコール度は変わりません)、現地の気候に合っているように思いました。

 

ラオスで私が訪れたレストランはどこも半分以上空席で静かでした。ゆっくりと時間が流れていきます。

 

6.ムアンゴーイ

朝からボートに乗り、水路でしか到達できない秘境、ムアンゴーイへ向かいました。

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ボートは20人ぐらい乗せていました。ほぼ満席です。

白人が半分ぐらい、残りはラオス人、日本人は自分を含めて3人いました。

白人がバイク2台を乗せていたのでだいぶ重くなったと思います。

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途中の集落へ物資を届けるために立ち寄りました。
集落では子どもたちが裸で泳いでいました。時々、牛が水浴びをしているのが見えました。1時間ぐらいで目的地に着きました。

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ムアンゴーイはノーンキヤウよりもさらに小さな町です。

未舗装の田舎道がメインストリートですが、端から端まで見渡せてしまいます。この両側にレストランが点在し、川に向かって入ったところにいくつかゲストハウスがあります。

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ムアンゴーイから徒歩で45分のタム・カーン洞窟、そこからさらに徒歩45分のバーン・ナーカーン村を訪ねました。

炎天下の中歩くのできついですね。2リットルの水を持参して15分おきに水分補給しました。

道なりなので迷うことはありませんが、看板がなく、観光客もほとんど見かけないので、少し不安になりました。ある意味、アドベンティックでした。

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谷間を進む割には、起伏があまりなかったです。
ほとんど森や草木で、時々、畑や牛の群れが見えました。車やバイクがたまに通ると、砂埃が舞い上がっていました。

 

中間地点にタム・カーン洞窟があります。

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タム・カーン洞窟は、奥まで進むには、ライトがないと不可能です。
また、水の中に足を浸して進むので、サンダルがないと痛いです。さらに深くなるかもしれないので、水着が必要です。サンダルも水着も持っていなかったので断念したました。

水が冷たく、熱い中歩いた後に、足を浸し、顔を洗うと気持ちよかったです。

 

そこから、バーン・ナーカーン村へと向かう道では、旅行者には一人も合いませんでした。途中、小川が流れていて、そこに置かれたいくつかの石の上を飛び越えて渡る場所がありました。車やバイクはどうしているのでしょうか。

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村は確かに存在していました。
 

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村人はこちらに見向きもしませんでした。子どもが3人ぐらい振り向いただけです。鶏、豚、牛が自由に放たれていました。カフェが1つだけあったので、冷えた缶コーラを飲みました。

 

帰りは、ムアンゴーイ方面から歩いてくる子供数人とすれ違いました。鞄を下げているので下校途中かもしれない。片道90分を歩いて通学しているのでしょうか。

 

夕食は川を見下ろせるレストランで。

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岸辺でボートが動くと金色の波紋が水面に広がり美しかったです。日が沈むと深い暗闇に包まれ、下に川があるのかもわからなくなりました。

 

7.ルアンパバーン

明け方、雷を伴う激しい雨で目を覚ましたが、ボート出発までには止んでくれました。

5月から雨季が始まりますので、これから少しずつ雨が増えていくのでしょう。

 

この日はボート1時間、バス3時間を乗り継いで、ルアンパバーンにたどり着きました。ラオスでの5日目は移動でほぼ終わってしまいました

 
夕方、プーシ―の丘に登って、街の景色を眺めました。韓国人と中国人が多かったですね。

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黄昏のメコン川もきれいです。

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夕食はメコン川に面したレストランで。客が少なく、静かでした。

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 ラオスでの6日目、ルアンパバーンを本格的に観光しました。

 

ここで、ルアンパバーンについて簡単に紹介します。 

ルアンパバーンは町全体が世界文化遺産に登録されているラオスの古都です。

山々とメコン川に囲まれた狭い平地に位置しています。

ビエンチャンより田舎ですが、外国人観光客は増えます。

トゥウクトゥクも走っていますが、徒歩で十分回れます。

寺院が密集し、毎朝、夜明けとともに、オレンジ色の着物を纏った僧侶が托鉢に回っています。人口に占める僧侶の割合が多いそうです。

それでいてフランス植民地時代の家屋も多く残っています。

夜になれば、メコン川沿いのレストランがエキゾチックで、通りではナイトマーケットが厳かに開かれます。

少し不思議な感じのする町でした。

 

観光は主に寺院巡りですね。

たくさんの寺院や仏像を見ましたが、写真は少しだけ載せます。ルアンパバーンを象徴する寺院「ワット・シェーントン」です。

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お寺には猫もいました。

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この時期は日本の真夏と同じ暑さ。

昼間、通りを歩いていると、喉がカラカラになります。

フルーツシェイクに惹かれてしまいますね。

マンゴー、パッションフルーツ、ココナッツ、レモンなどを飲みました。

冷たくて量も多いです。

歩きながら飲んでいる人をよく見かけました。

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この日の夕食もメコン川に面したレストランで。

蒸した魚を食べました。メコン川を泳いでいたのでしょう。魚もおいしいです。

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夕食後はシーサワンウォン通りのナイトマーケットで買い物です。

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夜になると通りは歩行者天国となり、アスファルトの上に敷かれたシートに商品が並べられます。

商品は観光客向けで、置物、編み物、竹の入れ物、お茶、珈琲など。

人が少なく厳かな雰囲気です。

店の方から売り込んではきません。

値札はないので尋ねるしかないのですが、良心的な値段で、ぼったくりはありません。

ラオスの他の場所もそうですが、観光客が適度に少ないのが心地よいですね。

 

7日目は、朝5時前に起きてサッカリン通りで托鉢を見ました。

観光客用に椅子が並べられ、供え物が売られていましたが、体験はしませんでした。

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ゲストハウスに戻り、朝食を食べ、この日、ラオスを発ちました。

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フランスの植民地でしたので、その影響なのか、フランスパンをよく見かけました。

無料の朝食で出されましたが、この暑さなので喉を通りづらかったですね。

ラオスコーヒーはさっぱりしていて、初めて飲むような味でしたね。

 

8.補足

料理の写真がラープばかりになってしまいました。他にもライス料理はたくさんありますので、写真を載せておきます。ラープを含め、激辛料理は全体的に少なく、食べやすかったです。

 

写真は ラオス料理の盛り合わせです。ルアンパバーンのレストラン「タマリンド」で食べました。

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 ノーンキヤウのゲストハウスで頼んだ朝食です。

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レストランでは日本で普通に食べるご飯(スティーム・ライス)をよく頼んでいましたが、ラオスの主食はもち米(カオ・ニャオ)です。写真のように竹で編んだおひつに入って出されます。これを手で握っておかずをはさんで食べます。

 

9.最後に

以上、6泊7日で訪れたラオスの各地を紹介してきました。

ルアンパバーンは定番なので、必ず訪れると思いますが、それだけではもったいないですね。

北部の山深い町をバスやボートで巡るのはおススメです。

今回は訪れませんでしたが、謎の石壷群で知られるシェンクワーン、南部にあるもう一つの世界遺産チャンパーサックなど魅力的な場所は他にもあります。

何より日程に余裕を持ち、ゆったりとした時間の流れに浸りながら旅するのが良いと思います。